「今はてなブログをやっているけどいつかサーバを借りてWordPressでブログを書きたい」なんて方は多いのではないでしょうか。
実は僕もその一人でした。
ただ僕の場合，今までのブログを離れていきなり違うシステムで記事を書くのが不安でなかなか決断できずにいました。
そこで今回は心配性な僕が実際にやっていた「PC内にローカル開発環境を構築してWordPressの練習をする方法」を紹介します。
ローカル開発環境でWordPressを扱うには「Local」など便利なツールが幾つか存在しますが，この辺りは会員登録の必要があったりして個人的に嫌なので今回は「VCCW」というものを紹介します。
目次
ローカル開発環境とは？メリットは？
まずローカル開発環境とは何かについて簡単に説明します。
これにはまずサーバというものを少しだけ理解する必要があります。
サーバは簡単にいうと常に何かの仕事をしているPCだと思っていいと思います。
一番簡単な例はDropBox等のようなファイルサーバで，常に僕たちがファイルを出し入れできるように常時稼働しています。
普通サーバ(PC)の実体はどこか安全な場所にあってWeb上で常に仕事をしている訳ですが，
ローカル開発環境はその名の通りWeb上ではなくローカルな所(あなたのPC内だけ)で仕事をするようなサーバです。
サーバはPCだと述べましたが，じゃあローカル開発環境の場合はどのPCが仕事をしているのでしょうか。
答えはあなたのPCです。
つまり今回紹介するのは通常借りているWeb上のサーバに記事を投稿するところを，あなたのPCの中で仮想的に作ったローカルなサーバに記事を投稿する方法です。
これの大きなメリットはWeb上でなく自分のPC内だけで色々な操作をする事になるので外には見えない点です。
例えばテーマを変更するなど大きくブログの内容を変更する場合に作業途中を他の方に見られるのは嫌ですよね。
勿論自分のPCに仕事をさせているだけなのでレンタル代なんかかかる訳ないので練習にぴったりです。
ローカル開発環境構築
基本的にはVCCWを参考にしてローカル開発環境におけるWordPress立ち上げまでを解説します。
- VirtualBoxをインストール
- Vagrantをインストール
- Vagrantのためのディレクトリを生成
$ mkdir ~/MyVagrant
ここではホームディレクトリ直下にMyVagrantというディレクトリを作る例を書いていますが，場所は好きな所で構いません。
4. vagrant-hostsupdater pluginをインストール
MacやLinuxで便利な「vagrant-hostsupdater plugin」というプラグインを入れておきます。
$ vagrant plugin install vagrant-hostsupdater
これは後ほどvagrantで仮想環境を立ち上げるとき(vagrant upコマンドを実行するとき)に自動でhostsファイルの中身を適切に書き換えてくれる便利なツールです。
Windowsの場合はhostsファイルに直接「vccw.test 192.168.33.10」を追加する必要があります。(hostsファイルは「C:\Windows\System32\drivers\etc」にあるようです)
- Boxのダウンロード
Boxは仮想環境を作るためのOSなどのデータの集まりです。次のコマンドでダウンロードできます。
$ vagrant box add vccw-team/xenial64
- vccwのファイル群をダウンロード
zipファイルをクリックしたら自動的にダウンロードが開始されます。これにはWordPressやVagrantfileなどセッティングに必要なものが入っています。
- 6.でダウンロードしたファイル群を新しいディレクトリに入れる
3.の下に「vccw-x.x.x」というディレクトリを作って，そこに6.のファイルを入れましょう。
vccwのバージョンは上のリンクからダウンロードした場合は3.21.1となりますが，最新が良ければVCCWのリンクからダウンロードしてください。
この場合バージョンを確認する場合Vagrantfilenの中を見てみれば分かります。
- 仮想マシンの起動
ローカル開発環境のセットアップが終わりましたので動かしてみましょう。以下のコマンドを7.で生成したディレクトリ上で叩いてみてください。
$ vagrant up
最初の立ち上げは少し時間がかかるかと思います。hosts書き換えのため途中でパスワードを聞かれるので入力してあげてください。
- ローカル開発環境でWordPressが動いているか確認
8.までの工程が終わったらうまく仮想マシンが動いているか確認してみましょう。http://vccw.test/かhttp://192.168.33.10/に飛んでみてWordPressが表示されれば成功です。
その他覚えておくこと
ローカル開発環境でWordPressの練習をする際に覚えておくと良いことを幾つか記しておきます。
言語の変更
最初vccwでWordPressの環境を構築すると言語が英語になっています。
日本語に変更する方法は幾つかありますが，ここではWordPressに慣れる意味も込めての設定ページで変更する方法をご紹介します。
まずhttp://vccw.test/wp-admin/から管理者のログインページに飛べます。
初期設定のままだとUsername or Email AddressもPasswordも「admin」でログインできます。
ログインしたら「Setting」→「Site Language」を日本語に選択して「Save Changes」で設定完了です。
仮想マシンの停止
「vagrant up」コマンドでvccwを立ち上げましたが，先に述べたようにサーバを起動したということは常に仕事をさせている状態にしたという事になります。
つまり仮想マシンを立ち上げればWordPressで作業をしようがしまいが常にWordPressのサービスを提供できる状態を作るためにあなたのPCは働き続けます。
利用しない時には無駄にCPU(PCの脳)を使わせている事になり，Mac bookなどだとファンが回る音がしてくるかもしれません。
ですので利用しない場合にはしっかり停止してあげましょう。
仮想マシンの停止は以下のコマンドで実行できます。
$ vagrant halt
他にも一時停止コマンドもあります
$ vagrant suspend
このときの一時停止からの復帰コマンドは以下です。
$ vagrant resume
vagrantの状態を見るコマンドも覚えておくと良いでしょう。
$ vagrant status
まとめ
今回はvccwを使ったローカル開発環境でのWordPressの練習方法を解説しました。
WordPressでブログ運営したいんだけどいきなりは不安という方は試してみてはいかがでしょうか。
一応僕がWordPressでブログを始めようと思ったときに参考にした本をご紹介しておきます。
そこまで詳しいことは載って無いのですが，WordPressの設定からブログを始めるまでの最低限の内容をわかりやすく書いていると思いますので最初の1冊には良いと思います。え
それではお疲れ様でした！