先日マンションの契約更新があったのですが,家賃が値上げされる旨の契約書が送られてきました。

家賃って毎月払うものですし誰しもいきなり値上げされるのは困るし嫌ですよね?

色々あったのですが結論から言うと家賃は値上げされなかったので誰かの参考になればと思い記事にします。

※ご了承頂きたいのですが僕はこの辺の専門性は全くもって持ち合わせていませんので自分で調べたこと,体験したことだけを書きます。必ずしもその通りになるとは限りませんのでご理解ください。

家賃の値上げは拒否できないのか

これは一番重要な問題です。まず値上げには従う義務があるのか,従わなければどうなるのかというのは気になる問題だと思います。

さっそく結論から言いますが

家賃の値上げに必ずしも従う必要はありません

それは何故かというと,

“あなたはきちんと契約を交わして家賃を支払って正当にマンションに住んでいるから”

です。つまりあなたは部屋を貸してもらっているから立場が弱い訳ではなくて対等な立場で契約を交わしているのです。

よく考えてみるとこちらは家賃を含めてマンションを選んでいる訳ですからそんな自由に家賃を変更されてはたまらないですよね笑

実際2,000円の値上げでも1年であれば24,000円ですよ!?うま○棒2,400本食べれますね??

家賃を値上げすることができる条件

では「僕家賃上げられると嫌だから拒否!!」って簡単に拒否できるかと言うと勿論そうではありません。

貸す側にも当然理由があって家賃をあげる(筈な)わけですから,家賃を値上げすることができる条件というものが存在します。

これは大きく3つあって,(最低でも1つ)条件に当てはまるため値上げをしますという体で進められます。

1. 周辺の地価が上がったため現在の家賃が不相当になった場合

マンションを借りている場合にはあまり気になりませんが,地価が上がると貸している側は払う固定資産税が上がってしまうためこれに伴う値上げは正当なものです。

2. 経済事情の変動によって現在の家賃が不相当になった場合

これはインフレなどによって全体的な物価が上昇した場合に当たります。確かに物価が高騰したら収入も上がってくれないと困りますよね。

3. 周辺の類似物件に比べて著しく家賃が安い場合

同じような間取り,築年数の周辺賃貸に比べて著しく家賃が安い場合は値上げは正当化されます。これが一般人にとって最も分かりやすい指標かもしれません。

これらが満たされれば家賃の値上げは正当なものになります。

お互い対等な立場で契約しているのですからこちらが折れるしかない場面も当然あります。納得出来ない場合は理由をしっかり聞き証明する資料を用意してもらい,それに目を通しながら話し合いましょう。

値上げを拒否する場合の流れ

上で述べたような事を加味しても納得できない値上げであった場合は拒否しましょう!

ちなみに僕はというと,実は今回が2回目の契約更新だったのですが,2回とも家賃の値上げを要求されていました。1度目は納得できないながらも知識がなかったので承諾してしまいました。

2年後,全く同様の理由での値上げということで流石に酷くないか…と思って対抗することを決断しました。

以降は僕が行った流れを書きます。大東建託さんのマンションを借りていますので,異なる会社の場合若干当てはまらないことあるかと思いますが,基本は同じだと思います。

まず重要な注意ですが,

“内容に承諾出来ないから建物賃貸契約更新を無視する”というのはよくありません

納得できないならその旨と理由を相手方に伝えることが重要です。直接電話するという方法もありますが,僕は回答書を作成して建物賃貸契約更新契約書の返送用封筒に入れて送りました。

僕が実際に作った回答書の文を以下に示しますので良ければご参考にしてください。承諾できない理由については場面に応じて書き換えてください。​​​​


回答書

貴殿から20○年○月○日作成の建物賃貸契約更新(契約番号○○○○)の書類を受領致しました。

現在1カ月○円の賃料を20○年○月分から1カ月○円に増額するとの貴殿の請求について申し入れを検討しました。 前回(20○年)の契約更新に於いても今回同様の理由の為に増額とのことで受諾致しましたが,前回契約更新から本日までの期間に立地は勿論,近隣の同条件物件との差異が大きく変化したとは考えておりません。 そのため本請求について当方としては承諾できません。

したがって,従来どおり1カ月分○円の賃料を引き続きお支払い致します。

20○年○月○日​​

(自分の現在の住所)

(自分の名前)

東京都港区南2丁目16番1号

大東建託パートナーズ株式会社 殿

僕の場合はこれを送った2週間後くらいに「家賃の変更はなしで改めて建物賃貸契約更新契約書をお送りします」という旨の電話が来まして無事2度目の値上げは阻止できました。

想像したより遥かにあっさり受け入れて貰えたので,良かったという安心とともにそんなにあっさり承諾してくれるなら最初から上げないでくれ…という気持ちに駆られました笑

僕の体験談はこれで終わりですが,もしこれが上手く行かなかった場合の対処方法も考えていましたので少しご紹介します。

今まで通りの家賃を振り込むことを断られた場合

もし回答書を送って,貸主側が「値上げを承諾しないなら家賃を受け取らない」というという対応を取ったとしましょう。

この場合絶対に”受け取ってくれないから払わない”という対応をしてはいけません!

これだと家賃を滞納し続けているとみなされて強制退去ということになりかねません。ではどうしたら良いかというと

“法務局で「供託手続き」をする”

これです。これが何なのか簡単にいうと家賃を受け取ってくれない賃主の代わりに法務局が家賃を預かってくれるというシステムです。

供託を支払えば法律によって家賃滞納したことにはなりません。つまり家賃を支払っているのと同様の効力があるわけです。

ただ注意としてはこれは賃主が家賃受け取りを拒否した場合の手段ですのでしっかり状況に応じた手続きをするようにしましょう。

不安な方は弁護士さんに相談するというのもいいかもしれません。

まとめ

今回は家賃の値上げについて体験談をまじえてお話しました。

上でも述べましたが,”お互い対等な立場での契約”ですのでお互いに相手のことを考えて良好な関係を保ちながら進めていけるのが一番良いのだと思います。

この記事は「家賃が上げられるときは断固拒否しよう!」と言っている訳ではありませんのでご注意ください。

少し長くなってしまいましたがこの記事が皆様の参考になれば幸いです。